化学洗浄要領書SUS

  1. 1.目 的

    本要領書は、弊社に於ける化学洗浄及び、これに付帯する作業について、洗浄対象物の入荷から出荷まで安全かつ円滑に施工し、品質を向上させることを目的とし、定めたものです。

  2. 2. 適用範囲

    本要領書は、ステンレス製品の酸洗において以下の内容について適用します。

  3. 3. 工程手順


  4. 4. 施工要領

    (1)入 荷
    弊社又は、客先便にて受け取り、慎重に荷降ろしする。

    (2) 物品照合確認
    品名、数量、材質、形状等を送り状により照合確認し、加工指示書を作成 する。
    不具合、不一致等があれば速やかに客先に確認し、対処する。

    (3) 組み込み
    薬液槽に浸漬する際、製品に傷、変形等発生させないよう又、パイプにつ いては空気溜まりが生じないように組み込みを行う。
    尚、洗浄によって消えるマーキング等を残す必要があれば処置する。
    (プレートの取付、ビニールテープでの養生等)

    (4)脱 脂
    金属表面に付着している油脂分、ワニス等の除去を目的とし施工する。
    ・使用薬品: 苛性ソーダ(NaOH) 8~10% 界面活性剤
    ・処理方法: 浸漬
    ・処理温度: 50°C~60°C
    ・処理時間: 2時間~

    (5)水 洗
    金属表面に付着している脱脂生成物及び、脱脂液等を高圧洗浄により除去し、脱脂の判定も兼ねて施工する。
    ・使用水: 上水道水
    ・処理温度: 常温
    ・圧 力: 10.2~15.3MPa
    ・ 処理方法: 高圧水洗
    ・P H: 6.5~7.5

    (6)酸 洗
    金属表面に付着している酸化スケール、錆等の除去、及び不動態皮膜の再生を目的として施工する。
    ・使用薬品: 硝酸(HNO3)8~15%
    弗化水素酸(HF) 2~3%
    ・処理方法: 浸漬または吹き付け
    ・処理温度: 常温
    ・処理時間: 4時間~

    (7)水 洗
    金属表面に付着している残留酸液及び、酸化スケール等を高圧洗浄により除去し、酸洗の判定も兼ねて施工する。
    ・使用水: 上水道水
    ・処理温度: 常温
    ・圧 力: 10.2~15.3MPa
    ・処理方法: 高圧水洗
    ・P H: 6.5~7.5

    (8)乾 燥
    金属表面の水分除去を目的として施工する。
    処理方法:ドライヤー及びフィルターを通した清浄な圧縮エアーにより強制乾燥を施工する。

    (9)検 査
    製品の変形、歪み、傷、薬品の残留が無いこと及び、酸化皮膜が確実に除去されていることを目視にて確認し、洗浄の合否判定を行う。
    尚、その他客先の指定する検査方法があれば打ち合わせの上、実施する。

    (10)物品照合確認
    加工指示書により物品を照合、確認し梱包等、出荷準備する。

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